若年性アルツハイマーと告げられて・・・。

2007年6月、父は57歳で認知症と診断されました。                        このブログは、そんな父と娘の勝手気ままな共同日記です。

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診察日2007年10月22日

診察の記録 2007/11/04 日
この日は父の病院の日でした。

ココ1ヶ月くらい前から、『右手、右足がシビレている感じ』
『耳鳴りがひどくなって夜眠れない』らしく
その事を内科と精神科の先生に、聞きたいと言っていました。
   ・内科では、心房細動の影響からシビレがきていないのか
   ・精神科では、脳細胞が死んでいくことによる影響がないのか

まず内科では、
先生「心房細動がおきている感じはないけれど、念のため
   心電図をとってみましょう。
   睡眠薬については、精神科の先生のほうが専門なので
   これからは、精神科の先生に全部おまかせする事にしますね」

(睡眠薬は、今まで内科の先生に出してもらっていました)

続いて精神科では、
先生「アルツハイマー病の症状として、シビレはないと思います。
   それよりは睡眠不足から、そういった症状がでている可能性のほうが
   高いと考えられますね
   どっちみち眠れないのは、よくありませんのでお薬を出しますね」

そして父の体にあった睡眠薬を調節していくという事で
とりあえず2週間分、飲み薬・錠剤の2種類
お薬を出してくれ、様子をみることになりました。

次に先生からの質問で
先生「特にかわったことはありませんか?
   気分が沈むとかゆううつだとかって感じはありませんか?」
父 「はい。そんなのはないです」
先生「アルツハイマー病になると、できなくなる事が少しずつ
   増えていきますが、まだまだできる事もたくさんありますのでね」
父 「はい。私もそう思って、最近自分の洗い物(食器)くらい
   自分で洗うようにしているんです。
   なんか、やらなければできないような気がして・・」
先生「そうですね。でも車の運転はそろそろ考えたほうがいいですね・・。
   車以外の交通手段も考えるようにしていったほうがいいですね」
父 「自分でも注意力がおちてきているとは思うんですが・・・
   でも車に乗るといっても、休みの日に近所のスーパーに行く時と、
   あとはココに来るときくらいで、他はほとんど乗る事はないんですけどね・・・」
先生「車は、事故をおこすと相手を傷つけてしまうこともありますからね
   それに何かあってからではおそいですしね」
父 「・・・・・・。やっぱり、それもいつかは・・・あれですかね・・・。」
先生「うん、そうですね」


一通り、話も終わった頃に
父 「あの、先生、お薬のほう10mgにしてもらえるんですか?」
私 「おとうさん、よく覚えてたな!!」
父 「うん、気になってたから」
私 「でも、おなかの調子大丈夫なの?」
父 「おなか壊すとかって言っておられんやろ
   先生、5mgより10mgのほうがよく効くんでしょ?」
先生「そうですね。じゃあ最初の1週間は7、5mg(5mg×1、5錠)飲んでみましょうか。
   1週間飲んでみて、副作用がでないようなら大丈夫だと思いますので、
   1週間後から10mg(5mg×2錠)を飲むようにしてください」



★父のメモ書きの一部
・最近、言葉の発音がハッキリと出来てないことが多い
・仕事で、お客さんからの要望どおりにできていなくてショックだった
・ガスの消し忘れについて
  ・・・あわてて魚を取ってお皿にのせることに集中したらよく消し忘れるようだ
・常日頃にしていない事は、する事を完全に忘れてる
・字を書くのがヘタになった
・横線が2つ以上ある漢字  例)目、月、星、相
  ・・・2本の横線が平行にならず1本に重なる
・自分で思ってしゃべる言葉と口からでてくる言葉がずれてる
・実際は9時54分なのに、11時12分前と信じ込んでる
  ・・・大きい針と小さい針の勘違い
・薬を飲んだその瞬間、今飲んだ薬を本当に飲んだのかわからないときがある
・1人で店番をするのが不安

診察日2007年8月20日

診察の記録 2007/11/04 日
この日、父は、内科の先生に
アルツハイマー病だと診断されたことを伝えておくと言いました。

(1年前の話になりますが)
実をいうと、父は自分から直接、物忘れ外来を受診したのではありません。
まず、いつも診てもらっている内科のO先生に
 『最近、物忘れがひどい』 という事を相談しました。
すると、O先生は
 「物忘れ外来という科があって、こないだ来たばかりの良い先生がいるから
  そちらの専門の先生を紹介しますね」
と言い、今の先生を紹介してくれたのです。

あれから1年経ち、アルツハイマー病だと分かったのは
O先生のおかげでもあるから、一度キチンと報告しておきたいとの事でした。

父 「実は、こないだアルツハイマー病だと診断されたんです」
先生「そうなんですか〜」

とあまり驚いてない様子。

父 「あれ? 私、先生に言いましたっけ?」
と、ニガ笑いしながら聞き返すと

先生「あっ、えっええっと〜
   前に、ちらっと聞いたような気がしたんだけど・・・
   でも、もしかしたら私の勘違いかな・・・
   精神科の先生から聞いたんだったかな・・・
   いやまてよ、一味さんのカルテに書かれてたのを、たまたま見たんだったかな・・・
   一味さんからは、聞いてなかったですね。私の勘違いです。」
   
と、しどろもどろな様子(笑)

診察が終わり
私 「先生、すごいあせって、一生懸命ごまかそうとしてたけど
   あの様子は、病気の事を知ってたな」
父 「うん、お父さんもそう思った。お父さん、前に言ってたんやな多分。
   さすがに、あの先生の喋り方は、お父さんでもウソって分かったわ(笑)」
私 「でも、ええ先生やな〜。ウソが下手やけど(笑)」


精神科の先生が、父の病気の事を口外するとは思えないし
診察カルテをいちいち見るほど、O先生も暇じゃないだろうし。
O先生は、父が傷つかないように、気を使ってくれたんだなと思いました。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
続いて、精神科です。

これまで、父は “調子はどうですか?” という先生の言葉に対して
“おかげさまで” と、軽く答えていましたが
前回の診察後から
もしかしたら、先生は本当に 『調子がいい』 と勘違いしているかもしれない!
と、ひどく気にするようになっていました。

なので、これまでを振り返って思いついた事や、毎日の生活で気づいた症状などを
父自身が、メモしていき
そして診察前日に、弟がそのメモ書きを
分かりやすくまとめ書き直して、先生に渡そうということになりました。


診察室に入ると、いつものように先生は
先生「調子はどうですか?」 と聞いてきました。

父は、待ってましたとばかりに
父 「実は先生、先生がいつも “調子はどうですか” って聞いてくるのを
   今まで私は、挨拶みたいなものだと思ってたんです。
   だからいつも “おかげさまで” と答えてたんですけど
   この間、娘や息子に
   『先生は、お父さんの頭や体の調子聞いてきてるんや』 と言われまして
   実際は、どうだったのかなぁ〜と思って・・・
   それで、病気の事で聞かれてたんなら
   まぁ、調子は悪くないんですけど、色々と症状はあるもので・・・」


先生は笑いながら
先生「そんなに気にしなくていいんですよ〜(笑) 
    それで、どうなんですか?」
父 「書いておかないと忘れるのでメモして、息子にまとめてもらいました」

と言って、用意していた紙を先生に渡しました。


★父がメモした文章を元に、簡単にまとめたもの

・日常生活
  仏壇の供え物を変える日を間違えた
  ゆで卵を作るのを失敗してショックを受けた(7/17)
  (昔からよく作っていたが、今まで失敗したことはなかった)
  いろんな事に対して意欲がなく面倒くさい (散歩、読書、麻雀、友人への電話)
   
・金銭面 
  お金の計算、やり取りを間違う
  (ガス代の集金、歯医者の支払い、買い物)
  スーパーのレジで、店員にお金が足りないと言われてパニックになる
  いくら足りないのかが分からず、何回も小銭をだして
  3回目でやっと金額が合う (最近で一番ショックだった)

・難しい話や議論、長時間の会話が苦手
  生命保険の話 (息子に任せた) 
  お客さんとの難しい会話 (政治の話など)
  息子との口喧嘩
  一方的に合間なく喋られると、気分が悪くなったりイライラする(実の兄)

・親しい友人との間でトラブル
  言った言わないの話でトラブル
  会話がずれてると指摘された
  被害妄想があると言われた

・仕事上のミス 
  新しいお客さんの名前が覚えられない
  新しい機械の使い方を覚えられない (紙に書いている)
  接客以外の事ができない (経営は息子にまかせるようになった)
  時々、息子が用事で外出すると不安。1人で店番するのが怖い
  しばらくしていなかった仕事のやり方を忘れた
  仕事の順序を間違えた
  仕事の電話をとったが、電話に出た事を忘れていた
  間違った記憶を作ってしまう
  (お客のWさんは、自分の中では、息子が接客したと記憶していた
   息子が仕事していた場面まで、頭に浮かんできたのだが
   データを確認すると実際は、息子ではなく自分が接客していた)

診察日2007年7月2日

診察の記録 2007/11/04 日
いつも先生は、診察のはじめに 
先生「調子はどうですか?」 と父に聞きます。
そして
父 「ええ、おかげさまで」 と答えます。
でもこの日は
先生「おかげさまで、どうなんですか?」 と聞き返してきました。
父は、予想外の言葉に戸惑い、すぐに返事ができませんでした。


その後は、雑談が続き
父 「麻雀も、またやろうとは思うんですけど負けるのがイヤで
   ついつい、やりそびれるんです。
   娘や娘の旦那とするのは、いいんですけど
   ネットで知らない人に負けるのはイヤで・・・」
先生「麻雀、弱くなられたと思いますか?」
父 「どうでしょう、そんなに変わってないと思うし
   前は負けても、平気だったんですけどね〜」   
先生「勝ち負けよりも、やる事に意味があるんですから
   気にせずに、やったらいいんじゃないですか」
父 「ああ〜、やる事に意味があるんですね」


以前は・・・ ネットの麻雀は、現実の麻雀と違って
自分の好きな時間に、好きなだけできるから便利だと言って喜び
毎晩のように麻雀を楽しんでいたのに
いつから、やらなくなってたんだろう・・・。 


それと帰りに、父と話して気づいたのだけど
父はいつも先生が 「調子はどうですか?」 と聞いてくるのは
挨拶の代わりみたいなものだと思っていたようです。

なので、私は
私 「先生はお父さんの体の調子や精神的な面での調子を聞いてるんやで」
と言うと
父 「そんな事ないやろ。
   近所のスーパーとかで、知り合いに偶然会った時
   “最近、調子どうなん?” って言うのと同じような感じで、先生も
   “こんにちわ” の代わりに “どうですか” って言ってるんやろ」
私 「それはないわ〜。相手は病院の先生なんやから
   “調子どうですか” て言うのは、意味があって聞いてきてるわ」
父 「いやぁ〜〜、お父さんはそうは思わんな」


これ以上、話していたらケンカになりそうな雰囲気だったので
私 「またY(弟)達にも聞いてみたらええわ」
と言って、話を終わらせました。


帰宅後すぐに父は、弟と義妹に
“調子はどうですか” の意味を、どう解釈するか聞き
2人とも 「少なくとも、挨拶がわりで言ってるのではないと思う」 と答えたようです。

その夜、父から電話があり
父 「今度、病院行った時に、先生に勘違いしてたって事を言うわ
   こっちは、今まで挨拶みたいなもんやと思ってたから
   “おかげさまで” と軽く返事してたけど
   病気の事で聞いてきてたんなら、色々と言うこともあるしな」



弟達が私と同じような意見で良かった。
今回に限らず、誰かが父と同じ意見だったら・・・
「そらみてみろ!お父さんが正しかったじゃないか!おまえはアホか!」
と、バカにした態度で一方的に責めてくる。
こうなるともう、黙って父の話を聞くしかないのだけど・・・
でもそれが、物凄くイヤだし、大きなストレスになる。
そのくせ、反対に自分が間違ってた時は、ケロッとしている。
そこで逆に責めようものなら、どうなるんだろうか。
(こういう態度は、今の所、私と弟に対してだけですが)