若年性アルツハイマーと告げられて・・・。

2007年6月、父は57歳で認知症と診断されました。                        このブログは、そんな父と娘の勝手気ままな共同日記です。

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父に聞いたこと

娘の日記 2008/02/05 火
前回の電話での会話の続きなのですが
いつも私は、父の思っていることが知りたくて、つい余計な事まで聞いてしまいます


私 「こんな風に、少し前に自分が喋った言葉を忘れてるってことに
   ショック受けたりとか、前はこうじゃなかったのに・・・とかって思ったりしないん?」
父 「そんなのは、ないなぁ?。
   さっき自分が言ったことを、まだ何十秒しか経ってないのに
   もう忘れてるって思うことはあるよ。
   前よりひどくなったんかな?と思ったりもするけど
   その事をいちいち振り返って、ショックやなっていうのは思わんな?。
   思わんってより、ショックっていうこと自体が頭に浮かばんわ」


まぁ、ショック受けたり落ち込んだりされてると
こっちも辛くなるだろうから、これでいいんだけど。

元々、父はクヨクヨ落ち込んだり悩んだりする方でなく
どちらかといえば 『これも運命』 と割り切って、前に進んでいくタイプです。

父自身も
「お父さんは、落ち込まない性格やからな。なんでもプラス思考なんや」
と、よく言っています。

そんな父の考えが、良い方向に現れているのか(?)
落ち込んだり不安がったりしている様子がないのは、幸いだと思います。

私が子供の頃、父はよく
「お父さんは、どんな状況におかれても、苦しいとか辛いって思ったことない。
 どんな時でも、これが自分の運命やと言い聞かせてきた。
 運命やと思ってるから、辛い事や嫌な事でも乗り越えられるんや」

と言っていました。

父はこの日も父は
「この病気になったのも、神様が与えた自分の運命やと思ってる」
と言いました。


ついでに、もう1つ聞きました。

私 「あとな、普段の会話でお父さんが2度3度って同じ話をしてたら
   『前もその話聞いたよ』 って言ってくれるほうがいい?
   それとも、黙ってもう1度、話を聞いてくれるほうがいい?」
父 「それは、お父さんの場合は、前も聞いたって言ってくれたほうがええな。
   そう言われても、気悪くせんから。
   どっちかっていうと、また同じ話しなくてええから楽やって思うから」
私 「へぇー、そうなんか」
父 「ただ!ケンカになって言い合いになってる時は別やぞ。
   ケンカの時だったら 『2回でも3回でも何回でも聞いとけ』 って言うてしまうぞ」



今まで私は、何回も話を聞いてあげたほうがいいのかなと勝手に思っていました。
だけど、父の答えは違っていました。
今、こうして聞けるうちに、しっかり聞いておかなきゃいけないなと思いました。


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耳鼻科へ

父の日記 2008/02/03 日
明日は、二週間目の病院の日。

最近、物忘れが進んでいるように思う。

なんか?物事が頭の中でつながらない感じ。

耳鳴りがひどいので、娘が今度の病院の時に、

精神科の診察が終わった後に、

耳鼻科で診て貰ったらと、ひつこいので、

明日、耳鼻科に予約していないけど、

前々から耳鼻科の教授に、一味さん調子が悪ければ

いつでも来ていいからと、言われているので、

飛び込みで診察を受けようかと思っています。

                             一味01


記憶について

アルツハイマー病 2008/02/02 土
●記憶と海馬【かいば】

目や耳など(五感)から入ってきた情報は、まず海馬に送られます。
海馬は、それらの情報を一時的に保持する場所です。
保持された情報は、整理整頓されて重要か重要でないか検討されます。

重要な情報だと判断されると
海馬から大脳皮質【だいのうひしつ】を中心とした脳の各箇所に移動されます。
そして、半永久的に保持される記憶として刻み込まれていきます。
一方、重要な情報ではないと判断されると
時間の経過と共に忘れ去られていきます(忘却)。


簡単にまとめると
(1)海馬は新しく入ってきた情報を、しばらく保持
      
(2)それらの情報を整理整頓して     
       (・・・・・不要な情報は消去されていく)
(3)必要な情報は、脳の他の場所に移動されて半永久的に保持    

・「新しい記憶」は海馬、「古い記憶」は大脳皮質で保持される。


アルツハイマー病は、まず 『海馬』 から病変が始まります。
その為、新しい情報を覚えて保持することが困難になっていきます。


●記憶の過程

記憶には、覚えてから思い出すまでの間に、3つの過程があります。

 (1)新しい情報を、取り込み覚える作業 ・・・ 記銘【きめい】      
 (2)覚えた情報を、保存する作業 ・・・ 保持      
 (3)保存した情報を、思い出す作業 ・・・ 想起=再生


この3つの作業のうち、どれかが障害されると物忘れの症状が現れます。
アルツハイマー病では (1)記銘の過程 に障害が現れます。


●記憶の種類(保持する時間で分類)

・感覚記憶  
   目や耳などの感覚器でとらえた情報で
   自分が意識している、いないに関わらず、ほんの一瞬だけ保持されます。 
   保持している時間は、視覚で1秒弱、聴覚で4秒程度だといわれています。


・即時記憶    
   感覚記憶のうち、強く興味をもった情報や刺激を受けた情報は
   すぐに消去されず、一定期間(20秒?1分程度)海馬で保持されます。
   保持できる時間が短いので、時間の経過と共に忘れてしまいます。 
   
   <例> 相手の電話番号を記憶するが、電話をかけると番号を忘れる

    
・長期記憶
   ・・・近時記憶   
   最近(数分、数時間、数日間)の記憶で
   情報は、海馬周辺の側頭葉に移動されます。
   (2年くらいのあいだ保持される情報もあるともいわれています)

   <例> 昨日の夕食はカレーライスを食べた

   ・・・遠隔記憶    
   情報は、何度も何度も繰り返して思い返されると
   脳の各箇所に移動されて、長期的に保持される記憶となります。
   
   <例> 子供の頃のことなど、遠い過去の出来事を覚えている


アルツハイマー病では
数分?数日前のことに関する記憶(近時記憶)から障害される傾向がありますが
遠い過去の記憶(遠隔記憶)は、比較的よく覚えています。  
ですが、病気が進行していくと、過去の古い記憶も障害されていき
断片的にしか思い出せなくなります。


●長期記憶の種類(内容で分類)

・エピソード記憶 (個人の思い出)   
   その人の個人的な体験や思い出の記憶  
   <例> 家族と旅行に行った時のこと 
  

・意味記憶 (知識)   
   世の中の一般的な知識、情報に関する記憶    
   <例> 日本の首都は東京である
     

・手続き記憶  
   体で覚えた手続きや動作の記憶で
   小脳や大脳基底核【だいのうきていかく】に記憶されます。
   <例> 自転車の乗り方、スポーツなど
        

アルツハイマー病では、エピソード記憶や意味記憶が障害されていきますが
体で覚えた手続き記憶は
海馬ではなく、小脳で記憶されている為に比較的残りやすいようです。

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